STORY

鯖 saba

-麦蔵の棒鮨-

秋から冬、厳しい寒流にもまれつつ、栄養を蓄えまるまると太った鯖の、比類なきおいしさ。
とことん脂の乗り切った身は、きりりと引き締まって分厚く、みとれるほどに煌めいて。

漁師、魚屋、料理人。
ほんものの素材への敬意を込めながら、職人たちは手をつくします。
ごくかぎられた最高の瞬間をのがさず、
どんな季節でも、その旨味をもっとも堪能できるかたちでいただくために。
このうえなく豊かな鯖を、このうえなく旨い、ひと口に仕立てるために。

なぜ、旨いのか。
憚ることなく堂々と自慢をしてしまうのには、理由があります。

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【鯖】
第一に、つねに最高の鯖であること。
「いい魚」に対してけっして妥協することのない目利きの魚屋が選ぶ、確かな鯖であること。

旬の鯖、それも栄養豊富な海で育った良質な旬の鯖のおいしさには、何にもたとえがたいものがある。
そのことを知る魚のプロたちが、“旬という限られた時期に獲れる鯖を、年中変わらぬおいしさで味わう”ということに情熱をそそぎ、工夫を凝らし、それを実現しています。

ひとつひとつ、目で選び、手で触れ、ほんものを見極める。
そして現代の技術によって、そのよさをできる限り保ち続ける。
昔ながらで、最先端。

だから、どんな季節であっても、最高の状態の鯖を使うことができるのです。

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【きずし】
鯖は、酢で〆ることによって、ぐっと魅力を増す魚です。
獲れたての生鯖にはない、その熟れた旨味は、きずしでしか醸し出すことのできないもの。

きずしはまた、シンプルであるがゆえに、それを〆る料理人の腕がよく示される食べものでもあります。

余分な水分を抜き、ぎゅっと凝縮された鯖本来のコクのある甘味。
とろけるような食感を残しつつ、ほどよく酢をきかせたバランスの妙。

鯖鮨にもっともふさわしく、もっとも麦蔵好みの〆加減に仕立てます。

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【シャリ】
麦蔵の選ぶ鯖はどっしりと肉厚で、その身に対し、驚くほどにたっぷりと湛えられた良質な脂が特徴です。
それを真に堪能するには、濃厚さだけでなく、上品な引き際が肝心。

麦蔵の鯖鮨は、とろりとした脂が芳醇に広がりつつも、後口はさっぱりと潔い。
その秘密は、きずしとシャリとが織りなす絶妙な調和にあります。

柚子の皮、大葉、炒りごま。
土鍋でもっちりと炊き上げたシャリには、新鮮で香り豊かな薬味を混ぜ込みます。
さらにきずしとシャリの間にはたくあんをしのばせ、味と食感にリズムを乗せて。

鯖の力強い旨味は、これら名脇役の存在によっていっそう滋味深く、そして爽やかな余韻へとうつりゆくことで、もうひとつ、またもうひとつとおもわず手が伸びてしまう。

これが、旨い理由です。

お召し上がりの前に常温に戻していただくと、いっそうおいしさが引き立ちます。
ぜひ、きずしとシャリとは、ひと口で。
自然な素材と調味料のみで作っておりますので、どうぞお早めにお召し上がりください。